「ふしぎの海のナディア」は「未来少年コナン」がある意味出発点であり、「天空の城のラピュタ」の弟分的な存在、そしてジブリの影響を受けつつ「新世紀エヴァンゲリオン」に繋がるという面白い位置付けにある作品です。
昔はこんな関係性もつゆ知らず、存在を知ってはいるけど見ていない作品の一つでした。
小学、中学生の時に図書館に置いてある徳間書店から発売されているあのちょっと大きめの本(分かる人いるかな?)を見かけるけどチラ見して終わりみたいな。笑
最近になってかなりアニメを見るようになり、動画配信サービスなんかも充実してきたので、よし!見てみるか!と一気に全話見てみたら...
色々と面白い!w
ストーリーは冒険活劇で「超古代文明」や「旧約聖書」などと掛けられており男のロマン心をくすぐられながら、庵野秀明お得意のオマージュの数々があってかなり楽しめます。
ナディアの性格や途中の「島編」なんかは結構好き嫌いが分かれるとは思いますが。(これには事情というか色々あるので後述します)
「色々」というのはナディアを見終わってこの作品について調べてみた結果なのですが、ラピュタやエヴァとの繋がりは勿論ですが「制作秘話」、「裏設定」、「作画崩壊」、「トラウマ」などのキーワードがありまして、これらの破天荒なエピソードもてんこ盛りな作品になっているというのがまた面白いんですよ。
それらを知るとまたナディアを楽しめると思いますし、ストーリー上ちょっとこれはキツくない?って思った事も、そんなら...しょうがないかって許せてしまうかもしれないし。笑
そこからエヴァンゲリオンや未来少年コナン、ジブリを見ていくとさらに面白いんじゃないかなぁと思います。
自分が実際に見てみた感想や面白さ、制作秘話・裏設定、エヴァンゲリオンとの繋がりなどについて書いてみました。
Contents
ふしぎの海のナディアとは?
fa-historyあらすじ
舞台は1889年、フランスでパリ万博が開かれている中、発明好き、メカ大好きなジャンが側を通りすがったナディアに一目惚れ。彼女を追いかけていくうちに、グランディス一味というコメディアン三人組がナディアの持っている"ブルーウォーター"を求めて彼女を狙ってくる。一味から逃げまくっている内になんやかんやあり、ネモ船長率いるノーチラス号に助けられる。も、本作の悪役ガーゴイル率いるネオアトランティスを壊滅するための戦いに巻き込まれていく。その中で明かされていくナディアの生い立ち、ブルーウォーターの秘密、アトランティスとは?ネモ船長との因縁とは?明かされていく真実とそれに伴うようにやってくるめくるめく冒険の匂いがたまらない物語
fa-bar-chart作品概要
NHKで1990年の4月から1991年4月まで放送されていました。原案はジュール・ベルヌの「海底2万マイル」と「神秘の島」、宮崎駿がかつて企画していた「海底世界一周(未来少年コナン2)」。監督は庵野秀明(第1話-第22話)、樋口真嗣(第23話-第39話)、キャラクターデザインは貞本義行、音楽は鷺巣詩郎という布陣で、まさしく後の「新世紀エヴァンゲリオン」のチームです。アニメーション制作は東宝、制作はNHKとなってますが、実質的に制作していたのは当時、岡田斗司夫が社長を務めていたガイナックス。
制作秘話がぶっ飛んでいるのもこの作品の醍醐味なのでぜひ知ってほしいなと思います。裏設定なんかも健全なNHKで放送してるのにも関わらずかなりハードでけしからん設定をしているのですが...知ってほしいw
物語終了から3年後の「劇場版」も存在しますが、これは...うん、マニア向けかな。最初の30分はアニメの振り返りで、劇的な展開が待っているわけでもなく、ナディアのちょっとした成長(少し丸くなった)を見たい親心がある方向けかなと。笑
エヴァンゲリオンは数多くの「オマージュ」でも知られていますが、ナディアはそのルーツでもあって、「宇宙戦艦ヤマト」、「タイムボカンシリーズ」、「ウルトラマン」などのオマージュが散りばめられています。アトランティス人はM78星雲から来たとされていますが、これはウルトラマンと同じ設定ですね。
2020年から2021年にかけて30周年を迎えており、エヴァの新作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」がこの時期に重なったのも、ナディア大好きな庵野監督にとってはちょっと本望だったのかなと思ったり。
ナディアが配信されてる動画サービス
fa-video-cameraナディアのBlu-ray
公式記録集
ふしぎの海のナディアの感想
※ネタバレあります
冒険活劇と超古代文明が熱い
やっぱり男だったら好きだよねぇ〜ってやつです。冒険活劇。大好き。
僕はジブリの中では「天空の城ラピュタ」が一番好きで(「もののけ姫」、「耳をすませば」もほぼ同率1位だけどw)、まあ、同じ企画から始まってるので、そりゃ好きだよねって感じなんですけど。
ジャンがナディアと出会って、ナディアの出で立ちとブルーウォーターの核心に迫っていく中で巻き込まれていく出来事にワクワクしますし、最初は冒険が始まるんだ!って感じだけど、戦争にも巻き込まれていくわけで、そこでのジャン、ナディアの成長というかそうゆうのも見所で楽しめました。
「超古代文明」もすごく心をくすぐられて、神話、空想なんですけど、やっぱりこうゆうことが昔に起きていたらとか、もしかしたら今も...なんて思わずにはいられないワードです。
「アトランティス」とか、「バベルの塔」、「ノア」などを聞くとワクワクしてしまうんですね。沈める寺院とか行ってみたいもんな〜。
そうそう、話の中で気になったセリフがあって、何気ない箇所でのセリフだったんですが、
第13話「走れ!マリー」でジャンがナディアの事で頭を悩ませている時に、サンソンが、
「人は一人では生きてられないし、一人で生きてちゃいけないんだ」
って歯を磨きながら(何気なさすぎるw)言っていたのが気になりまして。別に深い考察があるとか全然そんな事なくて、かなり個人的なんですけど、なんか刺さりましてね。
このアニメはネモとガーゴイルが戦争をしてるわけですが、戦争は人と人の憎しみあいとか傲慢とか支配欲とか色んなマイナス面が大きい欲望のぶつかり合いが端を発してるのが主だと思うのです。(ネモ船長はそれに抗うためではあるけれど)
それでもそのセリフを言わせるってのは、やはりそうゆうことがあっても「人が人と一緒に生きることは素晴らしいし尊い」って事をしれーっと何気ないところにぶち込んで伝えているのかなとかなんとか思ったんですよ。
実はこのセリフ、未来少年コナンのおじいが始めの方で同じ事を言っているんです。たまたまなのか、コナンから意図的に引っ張ってきたかはわかりませんが、凄く印象に残ってるセリフです。
グランディス一味ってかなり良い味を出してると思うんですよね。コメディアンな役割の三人組だけど情に熱い奴らだし、こうやって何気なく良い事言ってくるし、「戦争してる」こともサンソンがシリアスな感じでジャンに教えてくれてましたし。何気ないキャラが言うってのが、なんか憎い手法ですよね。シリアスになり過ぎないというか。
こういう冒険活劇の中の成長とか気づきってのも熱いですね。
それと印象に残ってるのは、類に漏れず「ナディアの性格」と「島編」です。笑
ここはやっぱり何も知らないで見てる時は、ナディア性格キツイよなぁとか島編のストーリー的にはそんなに進展がないし、作画は酷いし、結構顔がアップなシーンなのに口は閉じたままセリフ喋ってる?こりゃひでぇって思いましたもんねw
まあこれは色々と大人の事情があったらしく後の「制作秘話」と「裏設定」で後述しますが、島編では何回か「早送り...いや、飛ばして見るか?」って考えましたもん。笑
そしてなんと言いますか、これはどうにかならなかったのかと思うのが「ジャンの死」です。あっけなさ過ぎて、バナナの皮で滑って死んだくらいの勢いだったから。苦笑
もっとこう、ブルーウォーターで生き返らせるだけのドラマティックな死に様が欲しかったけど...色々しょうがないか、大人の事情が。笑
ネオアトランティス、ガーゴイルが魅力的
まんまと宗教的な、秘密結社的な感じにやられたといいますか、なんか惹かれちゃいましたね。
あの不気味なマスクと赤のスーツ、そして何と言っても初登場時、ガーフィッシュから出てきた時の「ネオアトランティスのテーマ」音楽。
ネオアトラン!って思わず言ってしまいそうな、そんな惹き込まれ方をしましたね。
まあそんな彼も最後は...って感じでしたけど、バベルの塔が彼を象徴しているというか、バベルの塔を熱心に再建しようとしてた時点で皮肉が効いていたといいますか、神の真似事をしていて最終的には一番屈辱的な終わり方をしたんじゃないかと。
それでも悪役としてのカリスマ性と高貴さはいい感じでした。
いわゆる「トラウマ」と言われる第15話は見て欲しい
ナディアの「トラウマ」と言われる第15話「ノーチラス最大の危機」。
ノーチラスの乗組員のフェイトが亡くなるシーン。本人が死んでいく描写は描かれていませんが、その「声」が生々しすぎてトラウマ回になったんですが、この回は見逃せない回になっていると思います。
この回で思い出したのが、少し前に話題になったマイケル・サンデルの「これからの正義の話をしよう」です。
1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すべきか?
まさにこれに似た状況といいますか、考えさせられます。
みんな同士であり共に戦う仲間だから、もし可能性があるのなら「仲間を助ける」という事はしたい。それで犠牲を増やしてでも助ける、「助ける」という行為をすれば少なからず助けたい人たちの後悔は少なくなるし、みんな助かるかもだけどリスクもかなり高い、それか何もしないで最初から少ない犠牲で安全策をとるか。
ナディアはネモ船長を批判してましたが判断を下さない人間は、まあ、好き勝手言えてしまう。もしナディアがネモ船長の立場だったら...など激しい葛藤がありますよね。
ネモ船長の判断は、もちろん助けたかっただろうし、、、色々飲み込まなければならない、う〜ん、辛い。。。
凄く難しい判断を迫られる回で、色々な思いを飲み込まなければならない、考えさせられる回です
fa-bookマイケル・サンデルの本
音楽がめちゃくちゃカッコいい
ナディアの音楽は鷺巣詩郎さんが担当。エヴァンゲリオンの前身とも言えるこの作品の音楽は、エヴァに繋がる楽曲も生まれるぐらい充実しています。
後にも紹介しますが、「エヴァンゲリオン劇場版:Q」で「バベルの光」などの楽曲がリアレンジされて、数曲繋げて使用されてたりします。
サウンドトラックはVol.1〜3まであり、ボーカルコレクションなどいくつかのコンセプトでアルバムも作られています。
主題歌の森川美穂さんが歌うオープニングの「ブルーウォーター」もまた名曲。気持ちの良い風の吹き抜けるような楽曲で最高。エンディングの「Yes, I Will」もどこか哀愁漂う感じで、森川さんの歌唱力が爆発している楽曲。もしかしたらオープニング以上に気に入っている人もいるかもしれない名曲。
まあ作画崩壊や途中の「島編」など色々とありながらも(笑)これらの楽曲が最初と最後に流れていてくれたから全てが良い思い出になっていったのかなと。笑
サントラ
ぶっ飛んだ制作秘話
「天空の城ラピュタ」と元の企画が同じ
ナディアはよくラピュタと似ていると言われますが、それもそのはず。ラピュタと同じ企画が使われているからです。
元々は、宮崎駿が初めて監督をしたNHKの「未来少年コナン」の続編として「海底世界一周(未来少年コナン2)」の企画で、それが頓挫して、後にジブリで「天空の城ラピュタ」として制作されて、東宝とNHKに残った企画をガイナックスが「ふしぎの海のナディア」として制作しました。
NHKが提案した企画案がやはりどうしても「天空の城ラピュタ」の似ていたため(ラピュタは1986年公開、ナディアは1990年にアニメスタート)継ぎ足し継ぎ足しでNHKのプロデューサーと話し合ってストーリーを作っていったらこのような今のナディアになったらしいです。
「作画崩壊」を招いた低予算・韓国への外注
この「作画崩壊」は、いわゆる「島編」で見られますが、原因は超低予算、そして外注した結果、このザマになってしまった。という経緯があります。
そもそも、この仕事を引き受けた経緯が、
「王立宇宙軍」、「トップをねらえ!」などを作り出すも、多額の借金を抱えたりと立ち行かなくなっていたところに、当時の副社長だった井上博明プロデューサーが「このままではガイナックスがダメになってしまう」ということで、NHKから社長に内緒で仕事を取ってきます。
クーデターと言われていますが、まあ結局この後この企画をうまく進めるために自らカミングアウトしたらしいのでクーデターと言えるかどうか。笑
井上プロデューサーは、
- 貞本義行を監督にしたい
- NHKでアニメをやりたい
ということで動いた模様。
でもガイナックスは下請けも下請けの孫請けレベルで仕事を受けたので予算がクソ低いという。
社長の岡田斗司夫が知ったのはある程度話が進んでかららしく、辞めるわけにもいかなかったみたいですね。
というわけで「超低予算」、「ともすればラピュタのパクリ?」というイかれた仕事をやる羽目に。
予算もスケジュールも制約を受けてしまいますが、最初の1、2話でNHKからもらった予算とスケジュールを使い切ってしまってwその後の力を入れるところと、そうでないところを分けたらしい。
外注に関しては、その当時、日本政府と韓国政府で取り決めがあったらしく!?(確証はない)その取り決めの一つに「アニメの作り方を教える」というものがあったらしく、それで「NHKが作るアニメは、作画の何パーセント以上は韓国国営の世映動画★というところに発注する」と決まっていたらしい。
外注するとどれくらい費用を抑えられるかはわかりませんが、こういう事情があれば仕方ないし、「島編」を外注するのもわかるといいますか。
最初は返ってきたものが酷くても何も言うまい、と思っていたけど、あまりに酷くて、作品愛が出てきてしまい、手直しをして結局赤字になるというなんとも言えない展開に。
「作画崩壊」の裏に、というか制作の裏にこんなぶっ飛んだ苦労があるとは!って感じです。
ただその分、最後の4話は神作画として知られていて、終わりよければ全て良し!的な感じにできたところがまた凄いです。
NHKを怒らせた見事?なストーリー改変
後に監督になった庵野秀明はNHKの脚本を気に入っておらず、それをちょっとずつ改変していったというお話。笑
脚本が「あまりにひどかった」ため、周りを味方につけた上で、これ以上描き直したら間に合わないという段階でプロデューサーのところに持っていって、「これでダメなら続けられません」と言って認めさせていたらしい。「ちょっとずつ、NHKの脚本を使わないようにしていき、最後は脚本すら読んでいない」とのこと。破天荒すぎだろw
途中でNHKのプロデューサーが「何をやってもいいよとは言ったけど、ここまでやれと言ったつもりはない!」って口から泡を出して怒ったらしく、その後入院したらしい。
そんなになっても最後までやらせたプロデューサーは偉い!笑
もしかしたらR-15的な裏設定
どぎついナディアの性格について
かなり性格がキツく、「わがまま」で有名なナディアさんです。笑
ともすれば芯のある強い子とも取れるのですが、見ててもキッチィな〜って思うことが多々あります。
特に「生き物の死」に関して、そりゃもうビビるくらい凄まじい。ジャンが肉とか魚を食べてる時なんか、そんなに怒る必要ある!?ってくらい怒るんだけど天性のM男ジャンは怒り返さない。笑
まあ子供と言ってしまえばそれまでですが、若さが故の突っ走った強がりみたいな感じ。
実はこのナディアの性格、庵野秀明の女性観や彼自身のワガママさを反映しているらしいです。
庵野秀明が「肉が嫌いだ!」って言いながらポテトチップスのバーベキュー味が大好きとかそういう偏食家エピソードから。
最初にNHKから出された企画書に「動物と話ができる少女」って書いてあって、その時に庵野秀明が嬉しそうに「動物と話せると思い込んでいる少女でいきましょう」と言ったらしい。
庵野秀明捻くれてるなぁなんて思いますが、その捻くれが名作を生んでるとなると何も言えねぇ。笑
動物の気持ちがわかる、弱いものの気持ちが分かる、という事を思い込んでいる。という2面性を持たせようと。
「動物と話せると思い込んでいる少女」もとい「何かを思い込んで強がっている女性」が徐々に心を開いていくという数多の女性経験の中の一つから。
そう考えると可愛げが出てくるといいますか、この設定で岡田斗司夫は後にナディアを好きになったと言っています。
そうは言ってもなぁ、やっぱり僕はナウシカのような子が好き。笑
エレクトラとクランディス
最初は健全な冒険活劇かと思いきや、見終わったら、アレ?昼ドラ...ですか?ってなるんですよ。
メディナ・ラ・ルゲンシウス・エレクトラの裏設定はズバリ、
「エレクトラコンプレック」
エレクトラコンプレックスはエディプスコンプレックスの女児の場合を言い、女児が父親に対して強い独占欲的な愛情を抱き、母親に対して強い対抗意識を燃やす状態を指す
この理論に見られる近親相姦的欲望をユングは、ギリシア悲劇の一つ『エレクトラ』(エレクトラ女王)になぞらえ、エレクトラコンプレックスと呼び始めた。『エレクトラ』は、父王を殺した母に復讐するために、弟オレステースを誘惑する。英雄的な父アガメムノーンの暗い運命についての思い出は、死ぬまでエレクトラが結婚することを妨げ続けた
ちなみにエディプスコンプレックスの提唱者であるフロイトは、エレクトラコンプレックスの概念と名称を不要のものと否定している。そのためフロイト派では女児も「エディプスコンプレックス」という名称を使う。
最終的にネモ船長の子を身ごもっていますが、こういうことだったらしいです。
岡田斗司夫曰く、この名前で「解れよ」と高らかに宣言していたらしく、エレクトラはネモ船長のところで×××していたとかなんとか。
グランディス・グランバァは見てないところでバン○ンやっている、
「アバズレ」
らしい。笑
アバズレとは、
品行が悪い女性、不貞な女性を罵っていう語。売女。スベタ。
品がなく、厚かましく卑しい人間のこと。素行の悪い人間に対して、罵り文句として用いる。現在では「あばずれ女」など、女性に対して使用される罵倒としての意味合いが強いが、男性に対して使用されることもあった。
岡田斗司夫によると、
「アバズレが恋をすると、あんなに純粋になる」ってのがナディアの見所なんですよ。あの女の人は他所行ったら散々なことヤってるんだけど、ネモ船長が好きになったので、初めて「なんでワタシ、バージンじゃないの!?」って思うような話なんです。
もう純粋なのかイかれてるのかわからなくなる。笑
エロスと芸術(アニメだけど)は切っても切り離せない関係とはいいますが、このおっさんたちNHKにとんでもねぇことぶち込んでるよなぁと。
とはいえエヴァンゲリオンでは碇ゲンドウがそりゃもう...苦笑
新世紀エヴァンゲリオンはナディアの続編的な存在
続編なのか?とも言われたりしますが、元々エヴァンゲリオンはナディアと同じ世界観で作られる予定でしたが、NHKから版権が得られなかったためにきちんとした続編になり得なかった、という背景があります。
それでもエヴァとナディアには共通点がいくつかあって、主なのは、
エヴァとナディアの共通点
- ガーゴイルがブルーウォーターの光に触れて塩になるのはセカンドインパクトと同種の現象
- レッドノア内部にあった巨人がアダムに似ている
- 16個の白い球体が飛び散るシーンが使徒を彷彿とさせる
- ゼーレの紋章がネオアトランティスと似ている
- エレクトラのスーツがエヴァのスーツ
- 伊藤ナディア(ナディアの孫)がドラマCDに登場する
- 声優の大塚明夫(ネモ、高雄コウジ)、清川元夢(ガーゴイル、冬月コウゾウ)がそれぞれの対立構造のまま起用されている
- アスカの目に現れる使徒封印用呪詛文様やDSSチョーカーに現れる文字がナディアのアトランティス語と非常に似ている
などがあります。
最新作、シン・エヴァンゲリオンでも最初の舞台がパリだったり、ミサトさんが一人ヴンダーに残って...ってのがネモ船長とソックリだったりいくつかオマージュされてたりしています。
細かく見ていくともっとあると思いますが、ナディアを見てエヴァとの共通点を見つけてみるのも面白いかもしれません。
BGMもナディアで作られたものが「エヴァンゲリオン劇場版:Q」でも使われていて、
- 「万能戦艦N・ノーチラス号」→「The Anthem」
- 「バベルの光」→「Gods Message」
- 「起死回生」→「Dark Defender」
ここの一連の音楽を含めたシーンはナディアの戦闘シーンをオマージュしていると思われます。
ここまでこってり使ってくるとは、庵野さん、ナディア好きっすね〜。笑
fa-video-cameraエヴァンゲリオンのBlu-ray
まとめ
ふしぎの海のナディアは、
- 冒険活劇とその中での成長、超古代文明が心をくすぐる
- ガーゴイルの不気味なカリスマ性がクセになる
- トラウマ回は必見
- 音楽がかなりかっこいいので必聴
- 制作秘話は外注だったり、ちょっとした内紛でぶっ飛んだ内情があった
- 裏設定はあまり大きな声では言えない破廉恥な設定も含まれる
- エヴァンゲリオンと密接に結びついている
と中々に濃ゆいものになっています。
見ていて損はなく、むしろ全然楽しめる作品なので見てない方はぜひ見てみてください!
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