漫画『封神演義』とかいう超面白い名作!ハマり散らかしていたあの頃も振り返ってみる。
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漫画「封神演義」が超面白い名作なので紹介したい!

ということで、90年代後半から週刊少年ジャンプで連載していた藤崎竜の「封神演義」について書いてみたいと思います。

この作品は自分を漫画好きへと誘うキッカケにもなりましたし、今まで何回も読み返していて、かなり主観の入った書き方になりますが、それでもしっかりと大団円の最終回を迎えた名作として間違いないと思います。

作品の概要と作品の魅力・感想を書いてみました。

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漫画「封神演義」とは?

作品概要

藤崎竜による週刊少年ジャンプで1996年〜2000年に連載されていた作品。原作は安能務(あのうつとむ)訳の「封神演義」から。単行本は全23巻、完全版が全18巻、文庫版が全12巻。後に漫画「封神演義 外伝」、ノベライズの「封神演義 導なき道へ」も発売されている。

元を辿れば中国の三大怪奇小説の一つ「封神演義」で、そこから加筆を加えた安能版を元に更に藤崎竜独自の「ギャグ路線」、「異能力バトル」、「超古代文明」や「古代宇宙飛行士説」が大幅に加えられていて、ジャンプの王道要素がしっかり楽しむことができます。

漫画全盛の今において目新しい設定などはないかもしれないですが、ナルトやワンピースが始まる前の当時ではかなり面白い要素がふんだんに詰まっていたと思います。

アニメに関しては2回アニメ化されていますが、中々どうして、あまり上手くいってない様子。笑

あらすじ・世界観

今から3000年前の古代中国、殷の王朝時代。第30代皇帝紂王は文武共に優れた名君であった。しかし邪心を持つ仙女の妲己を皇后に迎えて以来、彼女の怪しい術に惑わされ、かつての賢君は見る影も無い抜け殻になった。悪政を続ける紂王と妲己によって国は乱れに乱れた。そこで仙人界崑崙山の教主元始天尊は悪の仙道を神界に封じ込め、革命による新たな王朝を作る計画「封神計画」を弟子の太公望に実行させる。

太公望は妲己という強大な敵に立ち向かうため、持ち前の頭脳と人を惹き付ける人格で仲間達を集め、宝貝という仙界の道具を使い、共に封神計画を進めていく。そして紆余曲折ありながらも順調に進む封神計画の中、新たな事実が次々と判明していく。

基本的には中国の「殷」から「周」に変わる時代を元にしています。(ほんの少しだけ「夏」の王朝も登場する)

この時代は史実でもあまり証拠が残っていない時代で、そうゆう意味では描きやすさはあったのかなと思います。

中国の宗教の神(道教を中心に)が登場したり、宝貝(ぱおぺい)などの「超古代文明」、宇宙人が関与した世界の「古代宇宙飛行士説」が入り混じっていて、

中国の歴史の裏を動かしていたのは、高度な文明を持つ神々や宇宙人という世界観になっています。

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漫画「封神演義」の魅力(ネタバレ無し)

漫画「封神演義」の魅力としては、「絵の美しさ」、「キャラの魅力とギャグ」、「歴史の面白さと伏線」が挙げられるかなと。

まずは藤崎先生の「美しい絵」。

これは完全版(新装版)の表紙ですが、どうですかこの絵の世界観。綺麗なんですよねぇ。

まずはこのファーストインプレッションだけで持っていく力があると思います。

次に「キャラの魅力とギャグ」。

キャラは敵も味方も魅力的なキャラが多くて、こいつは順当に何事もなく育ってきた天才かと思いきや壮絶な裏話があったり、敵キャラの自分の美学・野心を持ったカリスマ性や、とにかくただただ可愛かったりとか。笑

最大の敵でありヒロインでもある「妲己」はホント魅力的かなと。

全編通して藤崎流の「ギャグ」も炸裂していて、これがホントジワるんですよね。歴史絡みのストーリーでお堅いのかな?と思うわれるかもしれませんが、大分ふざけてます。笑

そして「歴史の面白さと伏線」。

実際の史実で「殷」や「周」という時代が存在して、この「封神演義」のストーリーのドラマを通じてその時代に思いを馳せてみると俄然興味が湧くわけです。主人公の太公望も実在の人物ですし。

「封神演義」はかなりの脚色がありますが、そうゆう時代を経て「三国志」や「キングダム」の時代へと繋がっていくわけですからね。

そこでの想像力を膨らましまくったのがこの作品かなと思ってます。

最初からしっかりと「伏線」が張られていて、それが後になって真実が明かされてしっかりと回収されて終わっていく様は鮮やかだったと思います。

そこまで長くなく、程よい長さの作品なので最初のあまり分からない内に読むのを辞めずに頂けると嬉しいですね。

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漫画「封神演義」の個人的な感想(ネタバレ有り)

タイトルに「ハマり散らかしていた」と書いてますがその通りで、こっからは主観強めでお送りしたと思います。

ネタバレありますのでご注意ください!

藤崎竜の「絵」の世界観に惹かれた

この作品にハマったのが間違いなくこの「絵」。

漫画にハマりつつあった小学生時代に古本屋で見かけたのが最初だったと思います。

なんかこの絵が綺麗で気になって買ったという、まさに「ジャケ買い」です。

そう、ジャンプで読んでいたわけではないのですが、連載が終わったくらいで読み始めたと思うので「当時のビビッド感」はあったと思います。

元々自分は絵を描くのは好きで、模写が中心でしたが、割と長時間かけてこだわって描いたりしてました。

その中でもこの「封神演義」の絵も描いたりしていて、中学校の時に毎日提出する日記のような個人の日誌に「然燈道人」の絵をガチめに描いてカスタマイズしたりしてました。笑

後に完全版の表紙を見たときは、うっわ、エッモ!!(エモい)って感動しましたね。

歴史を絡めたストーリーとキャラにロマンを感じた

自分が「歴史好き」というのも大きな一つで、超古代文明的なフィクションもありながらこの時代の歴史にロマンを感じてしまったんだよなぁ。

実際にあったかもしれない、そうゆう歴史の転換点などを知れるロマン、そう、僕はロマンチストなんです。笑

そもそも太公望も実在の人物ですし、人情味あるシーンなどはいくらでも実際の歴史であったはず。

まだまだ人間の成熟としては未熟で、血生臭い凄惨なシーンも多くあったけど、

登場人物の意志の強さや美学が響いたんですよねぇ。

昔は今ほど深く感じずに、純粋にかっこいいなとかすごいなとか思っていただけですが。

中でも「聞仲」や「妲己」はインパクト強かった。

純粋な強さもそうですが、敵でもリスペクトを感じて、純粋な悪者に見えない。立場は違えど、勝者が歴史を作っていき、歴史はどの視点から見るかで正義が変わるというのを分かっているからこそ。

歴史の漫画だから尚更その辺を感じました。

歴史の中の残酷さや、転換点、人物の美学や意志力なんかは所々、コミカルさに隠れているけど、グッと来るものがある。

たいぼんのシーンはトラウマ級で、これは歴史の流れの中での差別や刑罰を紹介しつつも、表向きは歴史の流れに沿った行動で、太公望もこの出来事でかなり心を痛めることになるし、今後の行動に覚悟を持たせるような行為でした。

これらはヤバイシーンだなと思いつつ、自然とそうやって喪失感なんかを作り上げていっている節があって、自然に導いていくことが大事、悟られないようにというのがミソでもありました。

それらを経験しつつ、後に「歴史の道標」の存在が明かされます。

このドラマを見てきた後に「女媧」の行為はそれらの歴史の中で葛藤してきた人達を馬鹿にしてるようにも写って、この野郎!とも思うのですが、女媧のこれらの行動の元になっている後悔を知れば分からなくもない...とも思ってしまうのも複雑。

まあでも導(しるべ)というものがありながらも、その中で育まれた関係性や感情はその時その人だけのもので、歴史を操る女媧という分かりやすい存在はいたけど、その中でも自分の意思はしっかりとそいつだけのもの。

誰かの掌の上で転がされていたとしても、それらは操られることはない、なくなることはない事だよなとも感じてましたね。

最終的な計画から考えると、誰が味方になって、敵になって、一時的に共闘してなど、その歴史が動いていくのに合わせて関係性も駆け引きがあって面白くて、歴史の流れに沿って行動、導くなど個人的な感情、だけじゃない要素も面白いですよね。

ある意味、殷が周に変わるのは必然で、その後に「道標」を無くすゴールは決まっている。その中での人物たちの感情をどう持っていくかも見どころ。

歴史の中での立ち回り、個人的な感情、相手からの影響、それぞれの美学・野望などの複雑性が魅力的です。

まあ実際の歴史でも神の力を持っていなくとも、こうゆう人物達が歴史を動かして、時には勝者に、時には破れて歴史に名を残せなかったのだろうなと。

伏線回収として、最初ははっきりとした目的が明らかにされなかった「封神計画」ですが、伏犠の自分を遂行者にして、歴史の中で経験する別れや葛藤などの痛みを引き受けてでも遂行するのは、必要なことだったとはいえとんでもないことやってんなと。

女媧を倒すための壮大な自作自演が過ぎるぞ!!笑

この伏線が回収されて大団円的な終わりをしたのは本当にエモかった。

最後のナレーション的な文章があって、

「ただしこの話(マンガ)の続きが史実と同一とは限らない 導(しるべ)はなくなったのだから」

というのはかなり印象に残っていて、

導(しるべ)から解放された喜びや開放感もあり、終わってしまう寂しさもあり、でも自由に生きることができるなどの様々な感情が同時に押し寄せてくる感じでした。

爽やか寂しい、爽寂感とでもいうんですかね、決してネガディブではなくて、でもどこか切ないみたいな。

良い終わり方だったなぁと。

コメディな場面で笑いすぎて瀕死になった話

コミカルでギャグ感満載の作品でもありますが、その中での一幕で死ぬほど笑った思い出があります。

「秘湯混浴刑事エバラ」のくだりですw

太公望のあの場面でのふざけ具合と意地悪具合が混ざり合って、素直に騙されて「秘湯混浴刑事エバラ止まれー!」と叫んでる張桂芳が面白すぎてwww

秘湯混浴刑事、え、なにそれ?wというのと、エバラという、なんともちょうどいい3枚目感のある語感がツボってしまったんですね。笑

これは10分間くらい、自分の意思では抑えられないくらい大笑いして瀕死になり、時々思い出し笑いもしてました。(ヤバイやつ笑)

今でも「エバラ」と聞くとちょっと口角上がっちゃいますし、人生でも本当に指折りの大笑いした経験でしたね。

他にも武吉のお母さんが四不象をカバ夫と呼んで、「僕はカバ夫じゃないっす!」って訂正しても冷たくあしらわれているシーンとか地味にツボってたり、藤崎竜のコメディがハマってましたねぇ。

そうゆう意味でも思い出深い作品です。

おわりに

漫画「封神演義」の作品概要と魅力・感想を書いてみました。

個人的には「絵が好きだった」、「歴史が好きだった」、「ギャグが死ぬほど刺さった」と3拍子が揃ってしまったが故にぶっ刺さったのかと思いますが、こうゆう個人的な思いを抜きにしてもおすすめしたい漫画かなと思います。

アニメが中々振るわないのが個人的には残念なので、三度目の正直で骨太なアニメをどうか作って欲しい!(主題歌なんかは神曲なのに)

 マンガ

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