エヴァンゲリオンとクラシック音楽!使用された楽曲の一覧
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エヴァンゲリオンで印象に残る特徴として「クラシック音楽」があると思います。

使われているクラシック音楽は何となく有名な曲が使われているという訳ではなく、エヴァンゲリオン特有の「神話」、「キリスト教」などと曲の背景が重なっていたりします。

僕自身、エヴァにハマったのはサントラを含む、その音楽にあると言っても過言ではありません。

クラシック音楽は中々、何の気なしに聞いても入り込めなかったりしますが、「エヴァンゲリオンのあのシーンで使われた曲」という思い入れがあればまた変わってくると思いますし、それこそクラシックの入り口としても最適なんじゃないかと思います。

僕自身、クラシックにハマってから心震える演奏、心癒される曲に沢山出会えましたから。

曲の歴史やエピソードを知るだけでも面白さが増すので、曲の一覧と共に簡単ですが曲の背景も豆知識的にまとめてみました。

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エヴァで使用されたクラシック音楽一覧

  • ヴェルディ:「レクイエム」から「怒りの日」
  • バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007「プレリュード」
  • パッヘルベル:カノン
  • ヘンデル:オラトリオ「メサイア」より「ハレルヤ・コーラス」
  • バッハ:G線上のアリア 管弦楽組曲第3番ニ長調
  • バッハ:カンタータ第147番BWV147より コラール「主よ、人の望みの喜びよ」
  • ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調Op.125「合唱」第4楽章
  • バッハ:ヴァイオリンパルティータ3番よりガヴォット
  • フェルナンド・ソル モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲
  • joy to the world(もろびとこぞりて)ヘンデルのオラトリオ「メサイヤ」から基づいて
  • モーツァルト:Ave verum corpus

使用された場面と楽曲解説

ヴェルディ:「レクイエム」 から 「怒りの日」

劇場版『DEATH & REBIRTH シト新生』の第2弾予告編で用いられました。

ジュゼッペ・ヴェルディ(イタリア)が作曲したレクイエムの中の一曲で、本当の曲名は「マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム」。敬愛していたイタリアの文豪アレッサンドロ・マンゾーニへの追悼曲。モーツァルト、フォーレのレクイエムと共に「三代レクイエム」の一つ。モーツァルトのレクイエムもかなり有名。

「怒りの日(Dies irae)」とは、

「終末思想の一つで、キリスト教終末論において世界の終末、キリストが過去を含めたすべての人間を地上に復活させ、その生前の行いを審判し、神の主催する天国に住まわせ、永遠の命を授けられる者と地獄で永劫の責め苦を加えられる者に選別するとの教義、思想。または、それが行われる日。」

その様子は「ヨハネの黙示録」に記されている。

バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 「プレリュード」

第15話『嘘と沈黙』で碇シンジが葛城邸で演奏。 劇場版「シト新生 Death and Rebirth」の「Death」篇タイトルバックで流れました。

ヨハン・セバスティアン・バッハ(ドイツ)が1717〜1723年頃に作曲したとされたチェロ独奏用の組曲で、第1番から第6番まである内の1曲目。妻のアンナ・マクダレーナの自筆譜が残っている。忘れ去られていた曲でしたが、チェリストのパブロ・カルザスによって日の目を浴びて有名になった。

メンデルスゾーン:真夏の夜の夢より 結婚行進曲

第15話でミサトたちが出席した披露宴のシーンで使用されました。

フェリックス・メンデルスゾーン(ドイツ)が作曲した演奏会用序曲(作品21)と劇付随音楽(作品61)で、「結婚行進曲」は劇付随音楽(作品61)の12曲の内の9曲目。シェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」が元になっている。

最初に作品21が作曲されて、その後、序曲に感動したプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世の命令によって「夏の夜の夢」の上演のために作品21を再利用する形で作品61を作曲した。

パッヘルベル:カノン

エヴァンゲリオン劇場版「シト新生 Evangelion: Death and Rebirth」で、第三中学校のシーンで碇シンジらによる弦楽四重奏の練習曲として、「Death編」スタッフロールでも使用されました。

ヨハン・パッヘルベル(ドイツ)の作曲で、正式名称は「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」で「カノン」だけが演奏されたもの。恐らく作曲されてから300年以上経っていると思われるが、どの様に作曲されたかは不明。この曲が一躍有名になるキッカケになったのが、1968年にジャン=フランソワ・パイヤール(フランスの指揮者)の室内管弦楽団によって録音された版が好評を博したため。

「カノン進行」、「カノンコード」は大逆循環と呼ばれる和声進行で、かなり有名だと思います。今の売れているJ-POPなどもこの進行がたくさん使われていて、有名な曲としては「翼をください」(エヴァでも使われてる!)、「負けないで」、「世界に一つだけの花」、「クリスマス・イブ」、「マリーゴールド」など。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 第3楽章「ガヴォット」

劇場版『DEATH & REBIRTH シト新生』で第三中学校のシーンでアスカが演奏した曲。

バッハが1720年に作曲した「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(ソナタとパルティータそれぞれ3曲ずつある)の内の「パルティータ第3番」、またその中の「第3楽章 ガヴォット」。7楽章ある内の「プレリュード」、ガヴォット」、「ジーグ」はラフマニノフがピアノ用に編曲している。パルティータ第2番が特に有名。庄司紗矢香さんの演奏がエグい。

ヘンデル:オラトリオ 「メサイア」より 「ハレルヤ・コーラス」

第22話「せめて、人間らしく」で、アスカと第15使徒アラエルの戦闘シーンで使われました。

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(ドイツ)の作曲した長大なオラトリオで、「ハレルヤ・コーラ(Hallelujah)」は「メサイヤ」の3部ある内の(3部の中でもそれぞれが何曲かに分かれている)中の第2部の最終曲。「メサイヤ」は「メシア」の英語読み(Messiah)に由来していて、聖書から歌詞を取り出したり、キリストの生涯を題材にしている宗教的オラトリオ。

宗教的な作品としては、バッハのマタイ受難曲、ヨハネ受難曲と並んで有名

ヘンデル:メサイヤより「ほふられた子羊こそは」

第22話で一部が流れました。

ヘンデルの「メサイヤ」は上記の通りですが、「ほふられた子羊こそは(Worthy is the Lamb)」は第3部の最終曲。

バッハ:G線上のアリア 管弦楽組曲 第3番 ニ長調BWV1068

劇場版『Air/まごころを、君に THE END OF EVANGELION』において、アスカ(エヴァンゲリオン弐号機)とエヴァンゲリオン量産機との戦闘シーンでBGMとして使われました。

バッハの作曲した「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」の第2曲の「エール(Air)」を、ヴァイオリニストのアウグスト・ウィルヘルミ(ドイツ)がピアノ伴奏付きのヴァイオリン独奏のために編曲したものの通称。「G線上」というのは編曲の移調によって、ヴァイオリンのG線のみで演奏できることに由来している。

バッハ:カンタータ 第147番 BWV147より コラール「主よ、人の望みの喜びよ」

「Air/まごころを、君に」よりシンジの補完中に流れていた曲。 劇場版「Air/まごころを、君に THE END OF EVANGELION」で「Komm, Süsser Tod 甘き死よ、来たれ』が流れた後、実写パートのBGMとして使用されました。シンエヴァでは「これまでのエヴァンゲリオン」で流れました。

マイラヘス編曲ピアノ版、ディヌリパッティが最後に演奏した曲

バッハが作曲した教会カンタータ「心と口と行いと生活で」(2部編成で計10曲ある)の最終曲。第6曲と旋律は同じ。賛美歌「イエス、わが魂の喜び」の中から歌詞を、ヨハン・ショップが作曲した「心をはずませ」の旋律を引用して作られている。イギリスのマイラ・ヘスによるピアノ独奏版とピアノ2重奏版がそれぞれ出版されていて、有名である。

ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 Op.125「合唱」 第4楽章

劇場版『DEATH & REBIRTH シト新生』の第1弾予告。 テレビシリーズ第弐拾四話「最後のシ者」渚カヲル登場シーンで鼻歌やBGMとして使われました。新劇場Q

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが作曲した計4楽章からなる交響曲。ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ・フォン・シラー(ドイツの詩人、歴史学者、劇作家、思想家)の詩「歓喜に寄す」が歌詞に使われていて、主題は「歓喜の歌」としても有名な、ベートーヴェンの最高傑作、西洋音楽史の中で最も優れた作品の一つとして知られている。

ちなみに「第九の呪い」というものがあって、ベートーヴェンが交響曲第9番を作曲してから亡くなり、そこから複数人の作曲家が第9番を作曲して亡くなったことからある種のジンクスになっていた。

フェルナンド・ソル モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲

「新劇場版:破」でレイとゲンドウの会食シーンで流れました。

モーツァルトのオペラ「魔笛」の中からフェルナンド・ソル(スペイン)が作・編曲したもの。モーツァルトの最後のオペラであり、フリーメーソンの要素も所々見られる。怪奇大作戦第25話「京都買います」で流れている。台詞回しも似ていたりする。

joy to the world(もろびとこぞりて)ヘンデルのオラトリオ「メサイヤ」から基づいて

シンエヴァでミサトさんがヴンダーの槍を持って突撃するシーンで流れました。

ヘンデルの「メサイヤ」を元に作られた曲で、有名なクリスマス・キャロル。

モーツァルト:Ave verum corpus

シンエヴァでカヲル君の補完シーンで流れました。

モーツァルト作曲のカトリックの賛美歌。亡くなる半年前に作曲されて晩年の晩年の作品。46小節しかない中で4回転調していて、天に召されるような崇高で温かいメロディーの中に全ての物語が詰まっているような作品。モーツァルトの妻・コンスタンツェの療養を世話した指揮者のアントン・シュトルのために作曲した。作曲エピソードとしてはひどく個人的なエピソードですが、そこがまたすごくいい。ともすれば一番大事な、身近な人に対しての感謝の現れといいますか。

庵野監督の今まで関わって支えてくれた人、スタッフの人たちの労いとも取れるような選曲。

フランツ・リストがピアノ用に編曲している。

 

なぜクラシック音楽が使用されたのか?

これはやはり、エヴァンゲリオンがキリスト教と掛けられている部分が大きいのかなと思われます。

使われている楽曲、その作曲家もバッハ、ヘンデルなどバロック期の宗教と結びつきの強かった時代のものが多いのかなと。

その中でもキリスト教に関連したエピソードを持つ楽曲が多くて、ここらへんはしっかり選んでいるんだろうなと思います。

使用されている曲も、聖書や古い賛美歌の旋律などを引用して作られていたりして、それこそエヴァのオマージュの意識と被るようなところもあり、それらの神聖なものを受肉する、血脈を受け継ぐような意識でエヴァのオマージュもされているんじゃないかと思う、というか少し理解できるといいますか。

このシーンでこの明るい感じの曲流してくる!?ってことがあったしりますが、それが人間の営みだよね。本質だよね。と、それらを正当化、というかそれが運命じゃん、って神のみぞ知る、神のみわざ、神の所業じゃないけどそういう意味で神を讃えてるんじゃないかなと思うんですよね。

クラシック音楽をぶつけることによって、神の視点で、人の営みを俯瞰して見てるような感じ。

それこそ「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」の引用もあってよかったのではと思うくらい。

それから「ふしぎの海のナディア」の時代に流されない精神がちょっと入ってるかもしれません。ナディアのサントラのライナーに書かれていたことですが、もしかしたらそういう意識を持ってクラシックを使っていた部分もあるんじゃないかと思います。

単純に「2001年宇宙の旅」が好きでそのオマージュをしてるってだけの部分もありそうだけど。笑

クラシックは普段は中々とっつきにくいものだけど、なんだかんだ人生の節目だったり何気無い日常で聴いていたりで、恐らく世界の人が色々な思いを持って紡がれてきたものなのかなと思うので、そういう意味でもクラシック音楽を使う意義はありそうです。

渋く行きすぎないで、耳馴染みのある曲が多いとは思いますが、そこは絶妙な選曲ですね。

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