Fast & Furious/ワイルドスピードシリーズの中でも、いや、全ての洋楽をひっくるめても最高に泣ける曲として有名な「See You Again」。
この曲はYouTubeのMV(ミュージックビデオ)でも再生回数が一時期トップを走っていた(今は2番手)世界的にも有名な曲で、作られた理由が、
ワイルドスピードシリーズに出演していたヴィン・ディーゼルの相方であるポール・ウォーカーが亡くなり、その死に対して捧げられた。
という背景があります。
ある時期にワイルドスピードシリーズを一気に見ていて、第7作目の「SKY MISSION」のエンディングでめちゃくちゃ良い曲流れてるなぁと思いながら最後のシーンを見ていたんです。
何も事情を知らないまま見ていたので、最後のシーンは...どういうことだ?って思って調べたんですよ。
そこで「ポール・ウォーカーが亡くなった」という事実を知りました。
割と新規勢の僕ですら喪失感を覚えたのですから、往年のファンの気持ちを思うと...言葉になりません。
その死に対して捧げられたのが「See You Again」なんですが、本当に素晴らしい曲。神曲です。
故人に対して歌っているだけあって、切ないながらも「また会おう」という歌詞とラップ調の曲が少し前を向かしてくれるような、そんな歌です。
もうね、イントロ聴くだけでも泣きそうになる...
そんなエピソードがある名曲「See You Again」の概要と個人的な思い入れを書いてみました。
Contents
ワイルドスピード/SKY MISSIONの主題歌「See You Again」とは?
fa-bar-chart作品概要
2015年3月10日に発売されたウィズ・カリファのシングル。歌はWiz Khalifa(ウィズ・カリファ)とCharlie Puth(チャーリー・プース)。作詞・作曲はJustin Franks、 Charlie Puth、Cameron Thomaz(ウィズ・カリファの本名)がクレジットされていますが大元はチャーリー・プースが作曲。「ワイルドスピード7/SKY MISSION」の主題歌で2016年のグラミー賞も受賞しています。
歌詞の内容としては、
俺たちはいつも一緒だったよな。
また今度会った時に色々語ろうぜ。
という、非常に男臭くてかっこいい歌になってます。
この辺の歌詞はウィズ・カリファがラップで歌っていますが、絆が深まる過程をシンプルでストレートに響いてくる歌詞で好きですね。
それからやはりチャーリー・プースの歌い出しや歌唱部分はなんとも泣きのメロディーで切なくなります。
「See You Again」という言葉はネイティブの感覚では「当分会えない」、「永遠の別れ」の際に使われるフレーズ。
日本人的な感覚では「またね!」と気軽な感覚を持ってしまいますが、それよりも気持ちの入る、深めの言葉であるということを知るとこの曲に対する気持ちも深まるかと思います。
この曲は「ワイルド・スピード スカイミッション」のサウンドトラックの中に収められています。「See You Again」だけじゃなくめちゃくちゃかっこいい曲が他にも入っているのでオススメのサントラです。
サウンドトラック
再生回数の凄まじいMV(ミュージックビデオ)
▲YouTubeより引用
この動画はYouTubeのMV史上2番目に多く再生されています。2023年現在で50億回を超え60億回目前です。(以前PSYの「江南スタイル」を抜いて1位になった時もありましたが、現在はルイス・フォンシの「Despacito」が1位になっています。)
この曲にはトップを走らせてあげてよ〜って思ったりもしますが、ラテンのリズム恐るべしですね。笑
みんなポール・ウォーカーに対して思いを馳せていると思いますし、歌詞・曲も素晴らしく、そして何より映画の最後にこの曲と共にポールとの別れの動画を入れてくる演出に感動します。
行く先は分かれ道だけど、泣いて終わるのではなくて笑顔で、そして作品を象徴する車に乗って別れて行くのがまた感動的です。
これだけたくさんの人に聞かれているということは、ポール・ウォーカーがどれだけ愛されていたか分かりますね。
あの世でもドライブを楽しんでいることを願います。
制作秘話と裏話
作曲者のチャーリー・プースはこの曲を作った時は若干23歳で、ウィズ・カリファという大物(彼も若いけど)ともコラボして一気に知名度を獲得しました。チャリー自身はポールと交流はありませんでしたが友人を事故で亡くしていて、その時の気持ちを乗せて作ったそうです。
最初は何人もの曲を依頼された一人に過ぎなくて採用されるとは思ってもみなかったらしいのです。あまりにも良い曲のため採用される方向に。しかしワイルドスピードのイメージとチャーリーの風貌が合わない、などの理由もありチャーリー自身が歌うのは無しになるという時に、「自分が歌えないなら曲は提供しない」と言って、そこから判断がひっくり返って歌うことになったという経緯があります。
サム・スミスに歌ってもらう想定でこの曲を作っていたとインタビューで語っていて、ともすればサム・スミスが歌っていることもあったかもしれません。
「See You Again」がリリースされた2015年、その9月に007「スペクター/Specter」の主題歌「Writting's On The Wall」(この曲めちゃくちゃかっこいい)はサム・スミスが歌っていてかなり勢いがあった時だったので無い話では無かったと思います。
▲YouTubeより引用
チャーリー・プースのソロバージョン
ラップの無いチャーリーのソロバージョンも素敵です。ラップの部分は歌詞も変わっていてピアノの伴奏と共にしっとりしてより切ない感じになっています。
やはりライブなどでは一人で歌うことになりますから当然なんですが、めちゃくちゃ良いですよね。
このソロに関しては正式な音源が発表されてないのが惜しいところです。
▲YouTubeより引用
▲YouTubeより引用
コービー・ブライアントの追悼式で披露された
アメリカのNBA・レイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントが2020年に亡くなりました。
その彼の追悼式でチャーリー・プースとウィズ・カリファが「See You Again」を披露しました。
ラップの部分は伴奏がピアノでしっとりとした雰囲気で歌われていました。
非常に注目もされるこの場で改めて披露したことで、追悼の意を示す代表的な曲になってきたのだなと実感します。
▲YouTubeより引用
ポール・ウォーカーの死
ポール・ウォーカーが事故死
YouTubeより引用
2013年11月30日、チャリティーイベントに出席していて、帰りは友人のロジャー・ローダスが運転する車の助手席に乗っていたのですが、交通事故に遭い亡くなりました。ロジャーはレースドライバーで、事故をした時の車のスピードは約160km出ていたそう。運転が上手いが故に油断していたのかもしれません。40歳の若さで亡くなりました。
この時、「ワイルドスピード/SKY MISSION」の撮影途中でしたが主要なシーンは撮り終わっていました。その他の細かいシーンなどはポールの弟達が代役をして、顔をCGで合成して完成させたという制作秘話があります。
家族・共演者との熱い繋がり
家族はもちろんの事、相棒のヴィン・ディーゼルや共演者との繋がりが熱いです。
今でも共演者はポールに対しての思いをSNSなどで発信しています。
fa-instagramヴィン・ディーゼル
作中でドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)とブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)は無二の相棒でした。
しかも、この二人はワイルドスピードの映画の中だけではなく、プライベートでも親友の間柄でした。
- 事故が起きた時にはすぐに事故現場に駆けつけ、ファンに声をかけ、ポールの母親を訪れて泣き崩れた。
- ヴィンの母親の話し相手や娘の相手など、まさに家族ぐるみの付き合いをしていた。
- ヴィンの娘の名前をポールにちなんで、「ポーラー」と名付けた。
など、深いつながりがあります。
fa-instagram娘:ミドゥ・ウォーカー
fa-instagramリュダクリス
fa-instagramタイリース・ギブソン
fa-instagramジョーダナ・ブリュースター
I miss you and I love you every single day #paulwalkerforever pic.twitter.com/ZxD8FekX6O
— Jordana Brewster (@JordanaBrewster) 2016年11月30日
fa-instagramミシェル・ロドリゲス
個人的な思い入れ
留学先で改めて好きになった曲
この曲は知ってから幾度となく聴いていたんですが、2019年にフィリピンに短期の語学留学をした時にさらに好きになりました。
やはり世界的な名曲なだけあって周りの人も知っているんですよね。
屋外で数人とお酒を飲んでいた時に、ある友人がスマホとWi-Fiで繋がっているスピーカーから「See You Again」を流したんです。
あぁみんなこの曲知ってるんやなぁ...しかも短期留学という出会いと別れが頻繁にある場でこの曲を聴くとなんか...響くなぁ。
なんて思いながら聴いてましたね。
それから数回、そういうシチュエーションがあって、その度に周りのみんなと仲良くなるほどこの曲は僕の中に染み込んでいきました。
1ヶ月という短い時間でしたが、みんな異国の地からやってきて、この地で出会って、同じ所で生活して、同じ学校に行って...なんか凄く"仲間"や''同士"という意識が芽生えたんですよね。
その後は別れも来るわけで。そりゃあこの曲の「故人に対する」という思いとは違いますが、次、いつまた会えるか分からない友人に対する思いという意味でも非常に思いが入る曲です。
今でも聴くたびに感傷に浸ってしまいます。
余談ですが、海外の人はこの映画の事を「Fast & Furious」って言うんですよね。まあ「ワイルドスピード」は邦題だから当然だよなぁなんて思いつつ再確認した次第でした。笑
ピアノで弾いてみたい曲の一つ
趣味でピアノを弾いているもんですから、弾いてみたい曲の一つです。
この曲は冒頭から綺麗なピアノの旋律が印象的でまさに"ピアノ映え"する曲ですよね。イントロを聞いただけで浸っちゃいます。個人的にはピアノで弾くならラップが無いバージョンを弾きたいと思ってます。
▲ラップ有りVer./YouTubeより引用
▲ラップ無しVer./YouTubeより引用
まとめ
ワルドスピード7/SKY MISSIONの「See You Again」の紹介でした。
- この曲はチャーリー・プースとウィズ・カリファの神曲。
- この歌には亡きポール・ウォーカーに対する共演者やファンの思いが詰まっている。
- 別れが伴う出来事にはめちゃくちゃ沁みる曲。
ウィズ・カリファとチャーリー・プースが素晴らしい曲を作ったのは確かなのかもしれないけど、何よりポール・ウォーカーがたくさんの人に愛されていたという事ですね。
ポールも共にワイルドスピードの最後に出演して欲しかったですが...残念でなりません。
R.I.P POUL
サウンドトラック
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