YouTubeで全世界同時配信を行った2021年のショパンコンクールで、その恩恵を遺憾なく発揮して輝いた男・角野隼斗。
今やYouTuberとしても、クラシックピアニストとしても、ジャズやポピュラー音楽にも引っ張りだこ、更には「東大卒」など話題の尽きない、まさしく新時代のピアニストです。
僕自身、ショパンコンクールを見始めたきっかけは角野君でした。
予備予選から追いかけていて、次に進めるかなぁどうかなぁと同じセクションにいた反田君の結果と共に夜な夜な一喜一憂してたのも良き思い出です。それとあのリアルタイム視聴者数は半端なくて(笑)どこかお祭りのような雰囲気もありましたよね。
結果としては3次予選(セミファイナル)までとなりましたが、彼がショパンコンクールに出場した意味は色々な意味で大きかったのかなと思います。
時々今でも動画を見返したりするんですが、やっぱり胸が熱くなるんですよね。あ〜青春。(遅れてきた笑)
そんな角野隼斗君のショパンコンクールでの曲目、演奏動画は自分にとっても永久保存版!ということでその他エピソードも含めてまとめておきたいと思います。
改めて、クラシックは超かっこいい!!
Contents
角野隼斗のショパンコンクールの曲目・演奏動画
予備予選
Nokturn c-moll op. 48 nr 1 / Nocturne in C minor, Op. 48 No. 1
Mazurek g-moll op. 24 nr 1 / Mazurka in G minor, Op. 24 No. 1
Mazurek C-dur op. 24 nr 2 / Mazurka in C major, Op. 24 No. 2
Etiuda a-moll op. 25 nr 4 / Etude in A minor, Op. 25 No. 4
Etiuda a-moll op. 25 nr 11 / Etude in A minor, Op. 25 No. 11
Ballada F-dur op. 38 / Ballade in F major, Op. 38
一次予選
Nokturn c-moll op. 48 nr 1 / Nocturne in C minor, Op. 48 No. 1
Etiuda C-dur op. 10 nr 1 / Etude in C major, Op. 10 No. 1
Etiuda h-moll op. 25 nr 10 / Etude in B minor, Op. 25 No. 10
Scherzo h-moll op. 20 / Scherzo in B minor, Op 20
二次予選
Rondo à la Mazur F-dur op. 5 / Rondo à la mazur in F major, Op. 5
Ballada F-dur op. 38 / Ballade in F major, Op. 38
Walc Es-dur op. 18 / Waltz in E flat major, Op. 18
Polonez As-dur op. 53 / Polonaise in A flat major, Op. 53
三次予選
Mazurki op. 24 / Mazurkas, Op. 24
nr 1 g-moll / No. 1 in G minor
nr 2 C-dur / No. 2 in C major
nr 3 As-dur / No. 3 in A flat major
nr 4 b-moll / No. 4 in B flat minor
Polonez-Fantazja As-dur op. 61 / Polonaise-Fantasy in A flat major, Op. 61
Sonata b-moll op. 35 / Sonata in B flat minor, Op. 35
Grave. Doppio movimento
Scherzo. Molto vivace
Marche funèbre
Finale
Scherzo cis-moll op. 39 / Scherzo in C sharp minor, Op. 39
角野隼斗のショパンコンクールが補完された「ピアノ協奏曲第1番」のツアー
ショパンコンクールの翌年の2022年に角野君がポーランド国立放送交響楽団の来日ツアーにソリストとして参加。
そこでショパンコンクールでは聴けなかった幻の「ピアノ協奏曲第1番」が披露されました。
絶対みんな聴きたかったはず!こうやってしっかり「補完」されるのは嬉しすぎます。
このツアー中の中から一つの公演がYouTubeで公開、そして音源化して発売されます。
映像も音質も素晴らしすぎてびっくりするクオリティです。
角野隼斗がショパンコンクールに出た意味
ショパンコンクール、ファイナルには進めませんでしたが、ここまで来れたのは本当に貴重な経験でした。
自分にとってショパンは、作品をより理解したいという以上に、アーティストとしての憧れの対象でした。音楽のありのままの美しさ、魂の強さを改めて認識させられる日々でした。 pic.twitter.com/DmO8lueP6A— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) October 17, 2021
クラシックに絶望していたという角野君。
ちょっと暗い?話からですが、そういう時を経てショパンコンクールに出るときには、個性を前面に出すというわけではなく、そうゆうちょっと奇抜な感じで見られる?可能性から逆に王道でいこうと思ったと語っています。
ショパン風の髪型、キレのあるスタイリッシュな演奏でかっこよかったですよねぇ。それでもかなり個性は出てしまっていたみたいで後述のnote記事がちょっと話題になったのですが。
それと音楽界への貢献を意識して、自分の影響力をフルに使ってましたよね。これでよりクラシックへの関心が高まったのもあるし、純粋に音楽への関心もかなり高まったような気がしました。
彼の時だけかなり同接が多くて(笑)多くの人が角野隼斗という人間を見つけた、注目したと思いますが、それと同時に他のコンテスタントに注目したりするきっかけにもなったんじゃないかと思います。ホントに、出場しているコンテスタントさんみんな上手くて素敵だった。
これから活躍していくだろうコンテスタントとの繋がりが出来たという意味でも大きかったんじゃないかなと。
第2位に輝いたアレクサンダー・ガジェヴ(イタリア)は即興演奏を昔から嗜んでいるそうで、これはいつの日か共演が見れるかもしれません。
noteで話題になった興味深い記事がハイライトの一つ
ショパンコンクール時にちょっと話題になったものがありまして、それがこのnoteの記事です。
もちろんこれは批判ではなくて、リスペクトの込められたとある一人の音楽を愛している方の感じた意見ですが、中々に興味深いなぁと思って読んでました。
これはクラシック音楽を昔のものじゃなく、今の音楽として、そして彼の新しい物への探究心がこのような感想を抱かせたのかもしれません。
「伝統」が重んじられている物に対して、非常にハイレベルな技術と表現を持ちながらも、(良い意味で)違和感を抱くというのは、何かが変わるようなキッカケになるのでは?と素人ながらに思ってます。
「絶望していた」と「王道に寄せた」話につながってくると思うのですが、こうゆう意見が出てくるような、王道に寄せながらも溢れ出てしまう個性、それでいても王道をちゃんと行ってるかっこよさ、そりゃあ誰もが憧れる絶妙なバランスよ。笑
これからの活躍を楽しみにしています。
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