2022年3月29日に鹿児島の市民文化ホールで行われた辻井伸行×三浦文彰「究極の協奏曲コンサート」に行ってきました。
今回は、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」が一番の目的。
とはいえ、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」もあるという事で、事前に三浦君のアルバムを聴いたり、庄司紗矢香さんの演奏を聴いたりして予習をしていきました。
とにかく贅沢な時間だったな
というのが正直な感想です。
ラフマニノフは極上、チャイコフスキーは新しい境地を開いてくれた今回のコンサート。
そんな協奏曲コンサートを聴いた感想を書いてみましたので、よかったらご覧ください。
Contents
曲目
●三浦文彰
- チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(第1〜3楽章)
●辻井伸行
- ラフマニノフ :ピアノ協奏曲第2番(第1〜3楽章)
●アンコール(二人揃って)
- 真田丸のテーマ
辻井伸行×三浦文彰『究極の協奏曲コンサート』の感想
コンサート前のプロローグ的な小話
ここ1、2年でハマり出したクラシックですが、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」に関しては結構前から好きで聴いていました。やはり、この曲はかっこいい。
一番最初に聴き始めたのがまさにこのコンサートのパンフレットに載っている辻井君と佐渡さんのアルバムでした。
何も分からないままTSUTAYAに行き、このアルバムを手に取った日の事を思うと感慨深いものがあります。
まさかこの日に繋がるとは。
初の協奏曲コンサートが贅沢な時間すぎた
会場は鹿児島市民文化ホール(川商ホール)で、家からは割と近いのですが念の為少し早めに出発...
したつもりでしたが、専用駐車場入り口は長蛇の列。苦笑
こりゃダメだと思って、機転を利かせて?急いで近くのコインパーキングへ。
これが大正解で慌てる事なく会場入り。
前回行った別のコンサートは第2ホールだったので規模感を甘く見てました。良い教訓です。
ちょっと曇り空ですが、ここから見える桜島が綺麗なんですよね。
初めての協奏曲のコンサート。それが大好きなラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」ってのは本当に最高でした。
まずは「ヴァイオリン協奏曲」から始まったのですが、ヴァイオリン1本でホールに響かせる、表現する、オーケストラと対等に弾き合って、混ざり合う様は新たな感覚をもたらせてくれました。
まろやかな音色と人生を思わせるような起伏に富んだ大作を弾きこなす三浦文彰は圧倒的。
ヴァイオリンって...ええなぁ。としみじみと思わされる演奏で、ピアノとは違う、ヴァイオリンのまろやかで、華やかで、ロマンチックで、線として流れる音楽が物凄く心地いい。
音が語りかけてくるような演奏で、もう出だしから至福の時間が流れ出しました。
今までほとんどヴァイオリンの作品は知らないでいましたが、これからハマるかもしれません。
そして念願のラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」。
こちらはもう、あぁついに聴ける日が来たのかとフワフワした気持ちでその始まりを待っていました。
演奏が終わって、もうね感無量。
超絶大好きな第1楽章。あの鐘の音から始まって、曲半ばで迎える至福の展開部分。高揚感が半端ない。そして怒涛のラスト。たまらねぇ。
第2楽章は落ち着いた美しい雰囲気で第3楽章へ繋がります。
第3楽章はもう華やかで、まさしく大団円。終わって欲しくなかった。ブラボー×1000でしたね。
ソリストだけじゃなくて、複雑に絡み合う音が作り上げる世界が、色んな人の人生の音が乗ってきてるようでした。こんなご時世だからこそ、余計にそう感じたのかもしれません。
アンコールは二人揃って「真田丸のテーマ」
▲まさにこんな感じで二人揃っての演奏
まさかのアンコール曲でびっくり。
知ってる人は知ってるのでしょうが、ゴリゴリのクラシックコンサートで大河ドラマのテーマ曲が来るとは!
三浦君が真田丸のテーマのヴァイオリンを務めていたのですね。
うぉマジか!と思って興奮してました。
辻井伸行のピアノ伴奏で真田丸のテーマ。最高かよ!!
締めくくりは今回のソリスト二人による演奏でした。
退場する前、演奏が終わるとすぐに立ち上がってお辞儀をする辻井君。ちょっとお辞儀の方向がずれてしまっていたりしたのがまた可愛らしくて。笑
こうゆう場面を見ると、別にプライベートの彼を全然知ってる訳じゃないですが、純粋でひた向きに音楽に向き合っていて、人柄が表れているよなと。自分なんかはちょっと日常に飲み込まれて汚れてしまってるんじゃないかと思わされますね。苦笑
大好きな音楽を聴けて、そしてそんな一コマを見ることができて心洗われるようでした。
それは三浦君も一緒で、アンコールの時に辻井君の手を引いて一緒に入場してきて、同じように手を引いて退場していきました。
なんかこの2ショットを見ていて、あぁ、優しい平和な世界だなと。
尊いシーンを見れて今回のコンサートの思い出深いハイライトになりました。
そんな事もあり、彼らの演奏はより一層輝いて優しさに満ち溢れているようでしたね。
まとめ
辻井伸行×三浦文彰「究極の協奏曲コンサート」の感想を書いてみました。
やはり協奏曲は人生で1度は味わっとかないといかん。と言いつつ、協奏曲デビュー(聴く側)を果たして、1度で満足できる筈もないのでこれから沢山聴きに行くことになると思います。笑
その始めのコンサートとしては最高のコンサートになりました。