【鹿児島】小林愛実『ピアノ・リサイタル』の感想。極上のショパン『24の前奏曲』と『アンコール』を堪能【みやまコンセール|2022.06.05.】
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2022年6月5日にショパンコンクール第4位に輝いた小林愛実さんのピアノ・リサイタルを聴きに行ってきました。

キッカケがあればぜひコンサートに行ってみたい!と思っていた矢先に、地元の鹿児島に来るというではありませんか!

そんなこんなで結構早めにチケットをGET!!おかげで席はかなり前目。

プログラムはショパンコンクールでも評価された「24の前奏曲」、そしてシューマンやシューベルト(ここら辺の作曲家の曲はあまり分からないので上手く書けませんが)も入った混合のプログラム。

「24の前奏曲」はもちろん素晴らしかったのですが、アンコールもホントに最高なコンサートでした。

そんな前のめりな感じで行ったコンサートの感想を書いてみたいと思います。

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曲目

  • アラベスク/シューマン
  • ピアノ・ソナタ第19番 D958/シューベルト
  • 24の前奏曲 op.28(全曲)/ショパン

◉アンコール

  • 幻想即興曲/ショパン
  • スケルツォ第2番/ショパン
  • ワルツ第4番/ショパン
  • エチュード(黒鍵)/ショパン
  • ノクターン第14番/ショパン
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小林愛実「ピアノ・リサイタル」鹿児島公演の感想

プロローグ的なリサイタルに行くまでの経緯

なんか小説みたいな書き出し。笑

というのも前年の2021年からちょっとした一連のエピソードがあるのです。

それはもちろんショパンコンクール絡みなのですが、この頃くらいから自分のクラシック熱が徐々に燃え上がってきていたんですね。

コンクール前ということでショパンのプログラムでリサイタルやコンサートも良く行われていた時期。

そこで、まずは牛田智大君のリサイタルへ。牛田君は残念ながら二次予選まででしたが、あの熱演はとても記憶に残っているので今考えると貴重なコンサートを聴けたのかなと。

そして同じ会場の「みやまコンセール」で行われた霧島国際音楽祭の「ショパン!ショパン!ショパン!」という複数人によるショパンだけのプログラムを聴きにいきました。

第90回日本音楽コンクールピアノ部門で1位2位を取った谷昂登君、佐川和冴君も参加していたと思うと、これまた熱いプログラムだったなと思います。

その流れから予備予選が始まり、手に汗握った予選、本選は忘れられない日々になりました。

そこで反田恭平に心掴まれて、コンクール直後のコンサートまで行っちゃいました。笑)チケット争奪戦を勝ち抜いて聴きにいくというハマりっぷり。

反田さんと小林さんが幼馴染って所もリアル「ピアノの森」と言われて話題になってましたね。

反田さんのラジオで小林さんがゲストで出演していた際に、次はどの作曲を?という問いに二人とも「シューベルト」と言っていて、今回のコンサートでも早速やってる!と思って、そのような感じで追いかけていました。

にしてもシューベルトは魅力的なんですね...「のだめカンタービレ」で少し使われおたのは知っていましたが、ほとんど聞かずに今に至るので。かのショパンコンクール第2位に輝いた内田光子さんもシューベルトは大好きらしく、これはちょっとずつ聞いていかねばなと思っています。(ミーハー笑)

このようなエピソード、熱い気持ちを胸にこのコンサートを迎えたって訳です。

コンサート当日は雨

当日はあいにくの雨でした。

ですがこれは「雨だれ」を含む「24の前奏曲」がプログラムされている影響かと思うほどで、小林さんほどになるとそのパワーも絶大。豪雨でした。笑

実は前回、牛田君のコンサートでも前奏曲全曲披露されたのですが、その時も雨模様だったんです。この時点で、前奏曲全部聴く日は雨でコンプリートです。(まだ2回だろ笑)

そんなエピソードもあるからか、雨もそんなに嫌ではないんですよね。色添えてくれてるな、と。

会場の「みやまコンセール」は霧島の緑に囲まれた場所にあるのですが、味のある水も滴る良き風景が広がっていました。

情熱的で歌うピアノに感動

チケットは早くに完売。ソールドアウトで迎えたこのコンサート。

 

やはりその期待が伺えます。

 

いよいよコンサート開始。ご本人登場。

実物を見るとやはり小柄だよなと。どのような演奏を聴かせてもらえるのか。

最初はちょっとクールな印象もありました。画面越しでしか見てないので、「勝手な印象」というものなんですが、弾き始めるとなんのその、

その魅力的な演奏にどんどん引き込まれていくのでした。

情熱的で歌うピアノ。

フレーズの終わりの絶妙なタメやダイナミックな歌心が凄く響いて来るんですよね。

前半でシューマン、シューベルトが披露されましたが、もうゾーンに入っている感じで、深く深くその音楽に入っていっているようでした。そんな深遠な世界がシューマン、シューベルトには広がっているんだなと思わせてくれる熱演。

休憩を挟んで、代名詞ともなっている「24の前奏曲」。

圧巻の集中力とそのテクニックで素晴らしい演奏を聴かせてもらいました。

有名な「雨だれ」を取り上げるのはベタかもしれませんが、笑)こりゃあ憧れちゃいますよね、という演奏でした。

美しく優しい入りから、ちょっとずつ力強さを増して、そのダイナミックな歌心で後ろ髪を掴むような、あぁ終わって欲しくないなと思う演奏でした。

僕みたいなピアノを趣味でやっている程度の人間でも分かるくらいの素晴らしい歌い回しと、ちょっと渋い感じではありますが「没入感」を体感させてもらえました。

大サービスのアンコール

ここまで弾いちゃうと、もういちプログラムだよね、と言わんばかりの内容。

アンコールは1曲終わるごとにボルテージが上がるような感じで、3曲目以降くらいからは登場するたびに「おぉ〜!!」と歓声が上がっていました。

反田君のコンサートもそのような感じだったので、やはりみなさんの期待と熱気は凄かったですね。

最初の「幻想即興曲」から凄まじくて、粒が立ってるかつ、しっかり歌ってる。この両立が凄すぎました。

いや、やっば!!これはえげつない...。

と心の中で叫びながら聴いてました。いやもう圧倒的。

その後の「スケルツォ第2番」もカッコよくて、この演奏を聴いてからいつか弾いてみたい曲に加わるのでした。

計5曲も披露してくれたアンコール。大サービスしてもらいましたね。

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おわりに

これは余談ですが、コンサート終了後に計画退場の待ち時間に企画がありました。

小林さんに帯同していたマネージャーさんが登場して、鹿児島はほぼほぼ初めてくらいという話や、泊まってるホテルでは普通に洋食が出てきて..(鹿児島の物はまだ食べれてない)などちょっとしたエピソードを披露してくれました。

結局、退場できるのに楽しくて最後まで話を聴かせて頂きました。笑

そんなほのぼのとしたエピソードもありつつ、

情熱的で歌心のある演奏。

テクニックはもちろん一流。いや超一流で(ほとんどミスもなかったのでは?)圧倒される面もありつつ、その歌心のある演奏で心を掴まれる、熱くなる演奏を存分に堪能させていただきました。

やはり実際にコンサートに足を運んでしか感じられないものがあるなと改めて思いました。

また機会があったら是非とも聴きに行きたいピアニストの一人です。

 アルバム

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