今回はKhatia Buniatishvili(カティア・ブニアティシヴィリ)というクラシックのピアニストを紹介してみたいと思います。
情熱的で官能的
という言葉がまさに似合うピアニストです。容姿も妖艶な美女。
ですが、その辺りがまた賛否両論あって評価が分かれるというのが彼女の注目トピック。
そこも含めてカティア・ブニアティシヴィリ の経歴、容姿、演奏などに関して書いてみました。
Contents
カティア・ブニアティシヴィリとは?
生年月日は1987年6月21日。ジョージア出身。フランス・パリ在住。
3歳の頃からピアノを始めて、幼い頃より世界各国での演奏経験あり。トリビシ州立音楽院からウィーン国立音楽大学に転籍。
2008年にカーネギー・ホールでデビューして以降、様々なオーケストラとの共演経験があり、2010年にソニークラシカルと契約して、コンスタントにアルバムを発表している。
姉のグヴァンツァもピアニストであり、連弾も披露している。母国語のグルジア語の他にフランス語、英語、ドイツ語、ロシア語などを話せるマルチリンガル。
コンサートで数回、来日もしている。
注目のトピック・キーワード
容姿
やはり一番に目が行くのがその「容姿」。
コンサートを開けば男性のお客さんも多いらしく、そりゃあ男性ならちょっとは気になってまうのも無理はないと思います。笑
「ピアノ界のビヨンセ」とのキャッチフレーズも付けられたほどで、モデル活動やメディア出演など積極的に行なってます。
演奏する時もかなり派手で色気のある衣装ですね。
女性としての武器を惜しみなく出していますが、これに関して賛否両論あるようです。
やはりクラシックは結構硬派で保守的な部分がありますから、「そんな格好で演奏してはしたない...」などの声もあるみたいですね。
自分としては、演奏が大事かなと思いますし、その容姿・衣装などはその興味を引く上でやっているのかなとも思っているので(ご本人たちも分かってやってるはず)全然問題ないのではと思ってます。
ユジャ・ワンもそんな感じで有名ですが、女性的な個性がより認められる一つのモデルになるのではないでしょうか。
ピアノを「音楽の孤独の象徴」と表現する独自の解釈
ピアノを「音楽の孤独の象徴」と表現していて、曲に対して独自の解釈があり、時に物凄く技巧的な演奏をすることがあります。
これに関しても賛否両論!笑
正直、聴いていても、めっちゃ走ってる、とかちょっとクドイかなぁ〜なんて思うこともありますが、
それを凌駕するくらいに、ハマった時の演奏は凄まじいものがあります。
これは、内面から出てくる感情を大事にして解釈に組み込んでいて、それをかなりの度合いで表に出してくる、とでも言えばいいでしょうか。
そう考えるとかなりしっくり来る気がします。溢れ出る気持ちを、破綻しすぎないところでギリギリでキープしてる演奏。
自分もピアノを弾いていて(比べるのもおこがまし過ぎるのですが)感情との勝負は出てきますし、盛り上がるところは心ゆくまま弾きたくなりますからね。
それをかなりの解像度で演奏に映し出してる感じです。なので個人的にはカティア・ブニアティシヴィリみたいな感じで弾いてみたい、というシンパシーは感じるのです。(感情だけでなく、もっと音楽的・哲学的にも考えられているとは思いますが)
なのでミスタッチも多かったりしますが、自分の世界観を表現するにはミスタッチも厭わないという感じ。
それが非常に情熱的で官能的な所以かもしれません。そりゃあ色気も出るってもんです。笑
聴く人によっては、やりすぎでしょ!って思う人もいるかもだけど、めちゃくちゃやばい!って刺さる人も多分にいる、そんなピアニストだと思います。
その世界観に入ってしまえば「誰にも私を止められない」的な演奏は、時としてホントに大爆発しますからね。
まあオーケストラの人は合わせるの大変でしょうけど。笑
容姿と共に演奏の解釈も含め、新たなクラシックへの入り口としての一人になるのでは?と思っています。
おすすめの演奏
これこそ好みになってきて、人によっては受け付けない方もいるかとは思いますが紹介したいと思います。
月の光/ドビュッシー
ギャップが凄いというか、バラード曲ではどっしりと、非常に曲を味わうように弾いているような感じです。
いや、曲に入り込んでいるという意味ではいつでもそうか。
この「月の光」は非常に内面を押し広げてくれるような演奏で、素朴に輝いている「月の光」とは一味違う、もっと大きな自然に流れるエネルギーを感じるような雄大な演奏かと。
音を抑えながらも、その弱音をホールいっぱいに広げているようで、とても美しい演奏で気に入ってます。
ピアノ協奏曲第2番/ラフマニノフ
ラフマニノフの普及の名曲で、彼女自身CDとしても録音を残している作品。
最初の和音を一発で弾いているのも何気に凄い。
やはりかなり入り込んでいるようで、緩急も凄いのですが、テンポ上げて弾いてるなぁ〜、盛り上がってきた!ってところから、どっしりと演奏し出したりして、あれ、オケとちょっと合わなかった?という部分もありますが、これも彼女の味かなと。
こりゃあオケの人も、え?ここで?とか思ってそうなんですが(笑)、
かなり好きな演奏なんですよね、これが。
このどっしり行く所は、もう鎮座して威風堂々、盛り上がってく所のワクワク感や疾走感がたまらんのです。
展開がジェットコースター。笑
ひとクセ、ふたクセ、いやそれ以上にあるかもしれませんが、このディープな世界に一度ハマってしまったらクセになってしまう演奏です。